赤い羽根募金はいつから始まったの? 何に使われているの?

赤い羽根

秋から冬、年の瀬になると毎年お馴染みの赤い羽根共同募金が始まりますよね。(10月1日から12月31日まで、都道府県により期間は異なります)、主に各市町村の募金支分会を通じて、地域の福祉協会や学校、企業などで募金活動が始まります。

この共同募金活動は都道府県ごとに組織されていて、社会福祉法人の共同募金会がその活動の中心になっています。この募金を集めて調整するのは、社会福祉法人中央募金会。この運動は1947年から始まりました。でも実は一度だけになりますが、長崎県で行なわれたことがあったのだそうです。

私も子どもの頃、ササッと10円を募金箱に入れて赤い羽根を付けてもらって、何となく恥ずかしく、何となく子どもなりに誇らしかったことを覚えています。

なぜ赤い羽根になったの?

この活動は「赤い羽根共同募金」が正式な名称です。

1913年に米国オハイオ州クリーブランドで最初に実施された「Red Feather Community Donate」が今でもずっと続いているのですね。日本は1921 (大正10) 年に長崎県で初めての募金運動が行なわれたのですが、残念なことに一度のイベント活動で終わってしまったとか、知りませんでした。

その後、1947 (昭和22) 年に初めて全国で募金運動キャンペーンが開催されたのですね。

72年にもなる歴史のある募金活動なんです。

駅前にズラッと並んだ子どもたちが「赤い羽根で~す、募金をお願いしま~す」と呼びかけています。いつの時代も同じなんだなぁ、と思いましたが、ふとなんで赤い羽根なの? と思いました。

多分学校で教わったことがあると思うのですが、忘れてしまいました(笑)。

赤い羽根は元々アメリカの募金活動の象徴として使われていました。日本も戦後の混乱した時代に戦災者への寄附の象徴として援用したのが始まりと言われています。なので、赤の羽の色はアメリカのやり方をそっくり持って来たというわけですね?

そして長崎のように一度では終わらずに、今日まで70年以上も続いてきたわけなんですねぇ。

ただ、アメリカのように自主的な募金活動ではなく、当時のGHQが日本でもやりなさい、と日本側に指示した結果だったとは!

でもとても不思議なことに、今では何かことが起きたらボランティアの人たちが一生懸命参加してあちらこちらでいろいろな活動をしてくれているのに、占領が終わってからも、日本的な自主的活動ではなく延々と昔のままのやり方をしているのでしょうね?

すでにこの形が定着してしまったからなんでしょうか?

1947年当時にGHQからの指示で始めた活動で、自治体などが暫定的に行っていたのだそうですが、その占領が終わってからもどこからも今後は自分たちでやるよ~、という団体が出てこなくてこのままずっと続いてしまった、というのが正解らしいんです。

スポンサーリンク

よくテレビで10月1日には赤い羽根募金運動のことが取り上げられています。駅頭でニコニコ顔の人が衿に赤い羽根を付けてもらっているニュースがありましたね。これからも10月1日にはこのニュースを1度は見ることになるのでは?

赤い羽根募金で集まった寄付金の使い途は?

全国一斉に始まる募金活動ですが、地域の状況に応じた活動があり、今では募金バッジとか図書カードなどのプリペイドカードがあったりして、募金の幅が広がっているのですね。

そして赤い羽根募金で集まった寄付金ってどんな使い方をしているのか。

ある年にはよからぬことをして善意の気持ちを踏みにじるようなことがあったりしましたが、ここまで続いてきているのは、もう必要な募金活動になっているということですよね。

何かあると立ちあがる日本人気質はすごい物があるのですが、この募金活動は見慣れてしまったのか、年々募金で集まる寄付金は減っていく傾向にあるといいます。

各都道府県では、12月1日から年末にかけての寄付金として、各地域を中心に寄付活動が行われています (していないところや地域の募金活動と一体となっているところもあります)。年末の募金活動に寄付をするためにお互いに協力し合い、また、NHKや日本赤十字社と共同で海外たすけあい募金も開催されています。

集まった寄付金は、社会福祉協議会に配られ、高齢者や障害者の福祉支援に使われたり、地域の福祉活動の推進のために使われていますし、子育て支援活動にも使われることが多くなってきています。

ただ、各都道府県内で「共同募金」として集められた寄付金は原則、その都道府県内の福祉に使われることが決まっていて、県外とか国外に使うことはできないのですね。

東京は各地方から集まっている人が多いところですよね。寄付しても自分のふるさとのために使われることはないから、寄付してもなぁ、という方も増えてきているのかなぁとふと思ってしまいました。

何より災害が頻繁に起こるようになって、その災害のあとの準備金としてもこの募金活動で集まった寄付金はプールされています。

共同募金については、地域福祉団体からの助成金の申請に基づき、毎年助成金事業に必要な目標額を設定して助成金計画を立てています。つまり、問題解決に必要な使用料をあらかじめ地域ごとに設定して寄付する「計画的募金」なのですね。

毎年、中央共同募金会からは事業報告書が出ています。

時にはどのような使われ方をしているのか、それをご覧になるのもいいかなと思います。

さいごに

アッという間に赤い羽根募金の呼びかける声が聞こえる季節になり、もう赤い羽根? と私などは思ったりするのですが、案外子どもたちの方が敏感に反応していたりします。

ニュース番組では国会議員の皆さんが衿に赤い羽根を付けていたりする画面が見られたりします。

健全で透明性の高い募金活動をしていれば、また100億円を超える寄付金が集まる年になると思います。民間企業もいろいろな形で協力するところが多くなりましたしね。

関連記事はこちら↓

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする