2019年7月6日登録です。
仁徳天皇陵は上です
世界遺産は3つの部門に分かれます。文化遺産、自然遺産、複合遺産です。
日本の最新の世界遺産登録は2018年の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」でしたね。
そして、今年は大阪が注目されています。百舌鳥・古市古墳群です。
日本には、2018年までに22件の世界遺産登録がされました。
登録されるとそれはそれで大変なんですね。
世界遺産は、人類と後の世のために登録されるわけですから、登録を受けた場合は、その保護、保全に努めなければならないことになります。
地域によっては大きな負担がかかってきます。
そして、登録に際しても年々厳格になってきています。
登録後、きちんと保存、管理が出来るかどうかという点について確固たるものがないと、登録されるかどうかわかりません。
世界遺産に登録されると、ドッと世界中から観光客が押し寄せます。
それまで平穏に暮らしていた地域の人々の生活が一変してしまうほどのところもありますよね。
そして、地域全体でその保全、保護に全力をつくしていかなければなりません。
百舌鳥・古市古墳群とは?
どんなところなのでしょうね、百舌鳥・古市古墳群は。
百舌鳥古墳群は堺市にあります。
百舌鳥古墳群の中で一番目を引く大きな古墳は、前方後円墳の仁徳天皇陵古墳ですね。墳丘の大きさは486m。教科書には必ずその写真が載っていました。
この仁徳天皇陵古墳を中心に大小の古墳が密集している様は雄大です。三重の掘りみたいなモノに囲まれていて、周濠(しゅうごう)というそうですが、もちろん掘りではないのですが、その総面積は約47万平方メートル、なんと甲子園球場12個分だそうで、クフ王(ピラミッド)や秦の始皇帝のお墓と並んで世界の三大墳墓の1つといわれています。
大きすぎて地上では全体像がつかみにくいほどなんです。教科書に載っている写真も空から撮影された写真ばかりだったような。
古市古墳群は、大阪府羽曳野市・藤井寺市に跨がる古墳群です。
前方後円墳31基(現存26基)
円墳30基(現存5基)
方墳48基(現存22基)
墳形不明14基(現存34基)
合計123基(現存計87基) 出典:Wikipedia
大阪の宅地開発で、まだ解明されていなかった墳墓が破壊されてしまったということもあります。開発か、歴史保全か、この事実は知りませんでした。
人口はどんどん減っていって空き家が増えている時代になっているのに・・。
これを総称して百舌鳥・古市古墳群と呼んでいます。
大阪では、登録されれば世界遺産は初めてのことになりますね。
古墳は、3世紀後半から7世紀にかけて造られた古代の王様たちのお墓です。
そして、この百舌鳥古墳群は4世紀後半から5世紀後半にかけて造られたと言われています。
古墳を築くためには当然、相当な人数の人力が狩り出されたのではないかと想像しますが、その工事に携わった人々は仕事としてやっていたのでしょうか、それとも、狩り出され義務として、自分の家を心配しながら工事に参加していたのでしょうかね。
何故だか、日本ではピラミッドにしろ、古墳にしろ、大仏の築造にしろ、今のように便利なもののない時代に、人力で造られたという事実の方が私には重いので、妙な心配をしてしまいます。
「2017年7月31日、文化審議会が世界遺産の2019年登録審査候補として正式に推薦することを決定した」、とありますが、2年も前に決定していて、いまだに登録はされていません。
確かに正式に登録されるまでにはかなり時間がかかるのですね。
6月30日から始まる、第43回世界遺産委員会で正式決定されるということです。
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