九州の大雨が心配ですね 線状降水帯とはなに?

雨

線状降水帯 (せんじょうこうすいたい)とは、「次々と発生する発達した雲 (積乱雲) が列をなして、長い時間にわたって同じ場所に停滞することで作り出された、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域」とTVでは説明していました。

昔からこれは起きていたのだということですが、たくさん起きてたくさん続くことはあまりなかったとのことで、やはり異常気象なの? と心配になってしまいますよね。

2019年7月2日(火)現在で、九州の雨は今週末まで続くかもしれないと報じていますが、これ以上降ったらどうなるのでしょう? 本当に心配です。

集中豪雨は恐ろしいです

集中豪雨発生時に線状の降水域がしばしば起きていることは1990年代から注目され始めてきたのですね。

気象研究所の津口・加藤両氏は、2014年に1995~2009年の4~11月の期間を対象に、日本で起きている集中豪雨の事例を抽出して降水域の形状について統計解析を行いました。

台風を除き、約3分の2の事例で線状降水帯が発生していることが明らかになったということです。

近年では、平成24年7月九州北部豪雨、平成25年8月秋田・岩手豪雨、平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害、平成27年9月関東・東北豪雨、平成29年7月九州北部豪雨、平成30年7月豪雨で発生しました。この言葉が頻繁に出てくるようになったのは、平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害以降ですね。

線状降水帯の実体は、複数の積乱雲の集合体で、メソ対流系の一種とされています。「線状降水帯→積乱雲群→積乱雲」の階層構造を持ったこともあります。     引用:Wikipedia

これは、局地的な集中豪雨などの原因になっていると見られています。

気象庁気象研究所によるレーダー観測の分析では、1995~2006年に発生した台風以外の豪雨261件のうち、約6割(168件)は線状降水帯に起因していたとわかりました。

線状降水帯は全国で発生しますが、九州と四国に多いのですね。

この発生メカニズムはまだ解明しきれていないのだそうです。

発生しやすい4条件として、雲の元となる暖かく湿った空気の流入→その空気が山や冷たい前線とぶつかったりして上昇→積乱雲を生みやすい不安定な大気状態になる→積乱雲を一定方向に流してまた生まれる風が吹く、という条件が挙げられています。

ニュースでは、先週末からの総雨量がかさんで緩んだ地盤が土砂崩れを起こして、鹿児島で70歳代の女性が巻き込まれて亡くなられました。

これからも土砂災害はどこで起こっても不思議ではないのでしょう。十分に注意して早目の避難をされるようにと思います。

九州では1週間前までは雨が降らずに困っていたのですよね、降ったら今度は降り過ぎてしまう。

これは自然現象だからと簡単には片付けられないような気もします。

たしか2008年ごろに、八王子市で住宅が土砂崩れに巻き込まれたことがあったのです。

そのためかどうか、八王子市は土砂災害警戒区域に指定されました。なんと八王子市は1615カ所もあるのです。今後もっと増えるだろうと予想されています。山が近いですからね。

何しろ都内で土砂災害の危険性の高い地域の1/3が八王子市に集中していることがわかったのです。

けれども正直言って考えたことはありませんでした。危機感が全くない状態でしたね。

ですが、実はこの土砂崩れが起きる前にこの地域では偶然ですが、避難訓練をしていたのです。そのおかげで怪我人は出なかったのです。

警戒区域になると避難態勢の整備が必要になります。そのため市はハザードマップを作成して配りました。確かにわが家も受けとりました。

土砂崩れが起こりそうな山にはコンクリートを入れる工事もやっています。これは国が率先してやってくれましたし、市独自で工事をしている箇所もあります。現在2カ所は工事中ですが、他は完成しています。

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地域でいろいろな防災工事をやっていくには厖大な費用と厖大な時間が必要です。

防災訓練やハザードマップを見ていくことは案外大切なことですね。

市は、防災情報をいかに知らせるかを検討して、ツイッターなど、複数の媒体で情報発信ができるようにしました。

当時、災害が起きると町に設置してあるスピーカーから避難指示や避難勧告などが流れるようになっていましたが、これが雷雨により聞こえづらかったり、聞こえなかったりしたそうで、市はこれを聞いて町の中心部に明瞭に聞こえるスピーカーを新たに設置しました。

私も選挙などで市がスピーカーで注意喚起している声を聞いていますが、確かにあまり明瞭には聞こえません。普通の暮らしの中でさえ聞こえにくいのに、大雨が降ったり、雷が鳴っていたとしたら余計に聞こえにくいのでしょうね。

避難のタイミングは?

多摩川

災害が起きた時に「避難する」ことを考えると、避難できる場所へ逃げていくようなイメージを持つ人も多いのかなと感じています。

目前に起きている洪水や土砂災害で、自宅が危険になったから避難場所に逃げるという行為は大変重要なことなんです。昨今言われている「命を守る」という観点から、何か起きた時には避難するということを積極的に考えていった方がいいですよね。

そして、目の前に災害がもう、迫っていて逃げるという時間的な猶予がない時には、避難することが逆に危険なことになる時もあります。避難場所に避難することは水平避難ですが、自宅の二階などに避難することを垂直避難といいますね。近頃よく聞く言葉です。

状況を把握して逃げる余裕がある時は避難場所や身内の家、知人のところなど、いわゆる水平避難ですが、垂直避難も考えておく必要があるのですね。

その中で、もし災害に遭遇したらいつ、どんなタイミングで避難すればいいのか、それぞれ家庭の状況にもよるでしょうね。水平避難をする余裕がないとなれば、垂直避難もあり、と考えて二階、三階とかで災害に遭わない工夫が必要になりますね。

今夜(7月2日)のTVで被災した方がおっしゃっていたことは「逃げるしかない」という言葉でした。

豪雨で地域の川の氾濫が心配だということであれば、お役所は常に監視していますし、気象庁も常に情報を流しているはず。

やはり最近気象庁が決定した災害のレベルを注視していくのが1番なのかなと思いますね。

それとどこに避難場所があるかを把握しておくことが必要です。ただハザードマップを眺めているだけでは、直面した時にスムーズに行動が取れるかどうかわかりませんものね。

タイミングはあまり難しく考えずに、誰もまだ避難していないからと、グズグズしていないでさっさと避難場所に行くくらいで丁度いいかもしれません。何事も起こらなければそれで良し! なんですから。

外部リンク>> http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/alertlevel.html

まとめ

悲しいお知らせです。
世界遺産の「明治日本の産業革命遺産」を構成する「寺山炭窯跡」のかま跡が土砂に埋もれてしまったようですね。雨が止んだ後、どうなってしまったのか見なければわかりませんが、本当にスゴイ雨量だったんですね。場合によっては世界遺産の取り消しになるのでしょうか?

1000ミリ超え?

以前にも他の記事で書きましたが、もう何かが起きても不思議ではないと考えておくべきなんですね。

地震、台風、集中豪雨、季節に寄って普通の豪雨が前線を引っ張ってビックリするほどの豪雨になるのが普通になってきています。

つねにその事を頭の片隅においておいた方がいいのですね。

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